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晩年

全ての時が止まった春の夕暮れに
悲しいくらい僕と似合わない世界に
もう二度と帰れない帰らない帰りたくもない
だって僕らは大人なんだから

夢のまた夢だろうが知ったこっちゃない
それが正しくなくてももうどうだっていいよ
ただ僕らは何かとんでもない事がしてみたい
そしてその罪を償い続けたい



晩年/毛皮のマリーズ




今日は少し長いけど軸っていうよくわからないものについて書こうと思う。

統合失調のリハビリとして、自分が普段考えていることとかを文章として残したい気持ちが出てきた。

これからはこのブログの成れの果てのような場所を更新する頻度が増えると思う。




周りが馬鹿に見えるのは 周りが馬鹿だから。
馬鹿に構ってやることはない。そういうことにしてこれまで生きてきた。

底が知れるような無粋な一面に気が付いたり、考えの浅はかさが浮き出ているところを見ると 「ああこの人は何を言っても無駄なんだな」「終わってるな こいつ」ってザコ扱いをして少し距離をとる。

何も言わずに。言えずに。

これまで俺は、気付かない間に抱えていた統合失調のせいでなんとなくにモヤモヤとしたそれを言葉に出来なかった。

恥ずかしい話、思考をすぐにまとめて言葉にするという事が出来なかったんだよ。
ただ「分かり合えない。」「こいつは馬鹿だ。」
一度そう思うと、目を逸らして、関わることを避けてきた。
一歩下がった場所から人を見下してきた。

これからもその方針は基本的に変わらないと思うのだけど、これまでは、その何も言えない状態をいいことにずけずけと、馬鹿に言いたい放題言われるがままだったんだよ。

馬鹿の主張を否定する考えは確かにあるんだけど、この乏しいボキャブラリーと自己嫌悪精神のせいで何も言えなかった。

漠然としたそれを言葉にしてやれなかった。

この自己嫌悪精神というのは人の信じる正しさを否定してまで自分の正しさを押し通すことを遠慮させてしまうんだ。

自分を殺して誰かを気持ちよくさせていることに、誰も気付いてくれない。

気付いてくれないどころかザコ扱いされている。
さながら承認欲のオナホのようだった。
四方八方から僕に向かってくる他者の自尊心を満たすための一方的な矢印。
無防備な僕はそれを全部被弾させられてボロボロになった。

自分を守ってやれなかった。

ずっと尊厳を踏みにじられている気分だった。それに慣れてしまってもいた。
自分を尊重してあげられない、愛してやれない、そんな自分を嫌った。

「こんなに僕が不甲斐ないせいで そんな思いをさせてしまってごめんね。僕は本当にダメなヤツだなあ。」




それも全て自分に軸がなかったから。
これまで軸というのは持ってないとブレブレになってしまうもので、自分はそれを持っていないから不安定なんだ と漠然と認識していた。

「軸」の正体を掴むのはとても難しい。0の状態から20年以上かかった。

自分が持っていないことだけは知っていた。欲しくてたまらなかったけど、それがどんなものなのか分からなかった。

軸についてその正体を研究したり、手に入れようとあれこれやってみたこともたくさんあった。
ずっと答えを探していた。

「何かになりたいと思う強い気持ち」「何かが好きだという強い気持ち」「大事にしてきた人や思い出の過去」
どれもそれになり得そうな素晴らしいサムシングではあるけど、どれも違った。僕の軸として添えることは出来なかった。




俺はこれまでアニメやゲームをよく嗜む人ではあったけど「オタク」ではなかった。

ツイッターやニコニコ動画によくいるスラングを多用したり、ただその作品を見て「◯◯が可愛い」とか、「◯◯とても感動した」とかそういうレベルでコミュニティを形成するオタクと呼ばれている人たちと変わりはなかった。
っていうかそうだった。

作品に触れてその哲学を自分の生き方の中に取り入れたり、どうしてこんな面白いものが作れるのか考えて分析したり、伏線ひとつひとつを紐解いて細部の演出にどんな意味があるのかとかそういう所にアンテナを立てる、といったことを怠っていた。

というより ここ最近でそれができるようになった。
もっと早い段階でそうなっていたかったと心から思うのだけど…。

作品を語るためとか人と話を合わせるためとか自分のアイデンティティを作るためとかそういう目的じゃなくて、純粋にそうやって作品を鑑賞することの面白さに気がつくことが出来た。

そしてやっと自分はオタクになったんだと思う。
そうなるきっかけは本が読めるようになったことにある。

これまで本に関していい思いをしたことは殆どなかった。

初めて小説を一冊読んだのは小学校低学年の時で、ゲームをやりすぎたペナルティとして父親に読まされた、江戸川乱歩の「怪人二十面相」だった。

まだ子供だったし全く興味がなくて 更に罰として読まされたということもあって、読んでも読んでもページが進まないのが苦痛でたまらなかった。
ぶっちゃけ面白くなかった。江戸川ちんぽかよと思った。

読み終えた時はこの文字ばっかりの分厚い紙束に全部目を通した達成感は多少あったけど、内容で心が動いたとかそういうのは全くなくて父親にゲームを返してもらえることばかり気にしていた。

これが本へのファーストインプレッションとなって、これから先 本を好んで読むことは無いんだろうなと子供ながらに思った。

まあ 小学校高学年になると流行りの「デルトラクエスト」だとか「ドラゴンスレイヤーアカデミー」とか図書室にあったその辺りを読んでいたけど、あれらの書物は漫画を読んでいるのとさほど変わりないものだと思う。
小学生の自分に読んで考える力がなかっただけなのかもしれないが…。

信じられないような話、そんな僕は高校2年、3年の間ずっと図書委員だった。
結果から言うと本なんて一冊も読まなかったんだけど。

たまに哲学の本だとかそういうのを借りて頭のいいヤツの振りをしてみたりもした。
今の僕のバイブルであるところの某作家が手掛けた小説を借りたこともあった。

けれど、どれも数ページ読むだけですぐにポイしてしまった。
集中力が続かないのだ。その上、本に対して堅苦しい先入観があったからか書いてあることにいちいち屁理屈をつけたくなって読んでいられなかった。

あと当時流行っていたラノベを読んでいる連中の中に、尊敬に値するようなすごいヤツが一人もいなかったから 本って大したことねえんだなと思っていたよ。
今となっては我慢してもっと読み進めていればと思うんだけどね…。

そんな僕でも図書委員の仕事は結構真面目にこなしていた。
というのも放課後の静かな図書室という空間が好きだったからだ。

窓から差し込む夕方の光が図書室全体を照らし出す様を眺めたり、かすかに聞こえる運動部の掛け声だとか 吹奏楽部の練習の音とかをきいてセンチメンタルな気分になっていたんだと思う。
それに司書のおばあちゃん先生がよくチロルチョコをくれた。

本を読む人と関わる中でなんとなく、本を読むと心が豊かになる、人間として成長するってことは知っていたんだけれどそれができなかった。

去年、ひょんなことから本を読み始めた。

スマホの充電がすぐに切れるようになった。
外出先で暇な時にいじったりできないくらいにバッテリーが劣化した。
同時に去年から東京暮らしで 電車で移動する生活の1年目の中で乗車中、何か暇潰しをするものが欲しかった。
なんとなくスマホをいじるのってカッコ悪いと思っている。
それこそ人といる時に意味もなくいじったりとかそういう人は嫌だし、ゲームのハードがスマートフォンに移行していくこの現状がものすごく気に食わないからソシャゲもやったことがない。

本というのはそんな自分にとって電車で時間を潰すのに最適だった。

最初は我慢して読むつもりで好きなバンドの一冊丸々インタビューの本を買った。

そしたらそれが面白くって、本当に面白くって、自分がまさしく聞きたかった話とか、生きていく上で自分の中に取り入れるべきこととかがたくさん書いてあって、おったまげた。

それから本が読めるようになった。

だいぶ話が逸れたけどそう、何が言いたかったかというと、 本の中にいろいろ書いてあって、刺激を受けて以前より考えることができる人になってきたと思う。

結果、オタクになった。




そろそろ軸の話に戻そう…。

そんなこんなでオタクの目でいろんな作品に触れる中でいつの間にか、ようやく軸の正体が見えてきた。

それは どんな事があっても自分の心の中心を支えている柱である。
何か揺らぐようなことがあった時に軸としているものに答えを問うと不思議と体勢を立て直すことができる。

それは ある種の判断基準である。自分の正しさの根源。一度設定すると簡単には変えられないものだけど、それを設定するに至るまで相当考えて建てることができたのなら大丈夫。
迷った時に軸の根っこを見てみると明確な判断を下してくれるはず。

それは人生経験の中で少しずつ傷付いたり 治ったりしながら形を変えていくものでも全然いい、っていうか多分そうなんだと思う。

と、いうのが最近思い至った軸についての考察だ。

とても抽象的な話をしたけど具体的で簡単な言葉で言えば「いつだって信じられる自分の哲学、正義」みたいなものだと思う。

僕は物語をひとつ作ってそれを自分の軸にする事に決めた。

それも前回書いたような内容に少し脚色を加えたものなんだけど。

これまで俺は自分をないがしろにしすぎた。
自分を嫌うもう1人の自分を作り上げてしまったのだけど、そうやって自分を追い込むのはもう辞めにする。

そういうところも含めて自分を愛してあげることに決めた。

これはそういうお話です・・・。

精神分裂病
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